創業融資の返済計画・返済期間の考え方-返済シミュレーション設置|据え置き期間についても解説

返済計画・返済期間・据え置き期間の考え方-返済シミュレーション有

創業融資は「借りた後の返済計画」まで考える

「できるだけ長く借りた方が毎月の返済は楽?」

「据え置き期間は長い方がいい?」

「毎月いくらの返済なら無理なく続けられる?」

 

創業融資では、「いくら借りるか」だけでなく、返済計画まで丁寧に考えておくことが大切です。返済計画において大事なことは、据え置き期間を含めた返済期間・毎月返済額、そして資金繰りを一連の流れとして考えておくことです。

 

この記事では、創業融資の返済期間・据え置き期間の考え方~開業後の資金繰りまでわかりやすく整理します。

また、創業融資返済シミュレーションもございますので、目安としてご活用くださいませ。

※ このページは「創業融資で確認したい6箇条」の返済期間にあたる05の解説ページです。

創業融資全体の流れは戦略型創業支援コンサルティング-創業融資相談・申請サポートページをご覧ください。

  1. 創業融資の返済期間は毎月返済額を左右する
  2. 据え置き期間とは|創業直後の返済負担を考える
  3. 創業融資の返済シミュレーション
  4. 返済計画では資金繰りまで確認する
  5. 創業融資の返済計画で確認したいポイント
  6. 関連解説|創業融資で大事な6箇条
  7. よくある質問
  8. まとめ|返済期間・据え置き期間・資金繰りを一つの計画で考える

 

創業融資の返済期間は毎月返済額を左右する

創業融資の返済期間は毎月返済額を左右する

創業融資の返済期間とは?

返済期間とは、借りた融資資金を何年間かけて返済していくかという期間のことです。

たとえば、500万円を借りて5年間で返す場合と、10年間で返す場合では、同じ借入額でも毎月の返済額は大きく変わります。

返済期間が短ければ、1回あたりの返済額は大きくなりやすく、長ければ毎月の負担は抑えやすくなります。

 

なお、実際の毎月返済額や総返済額は、単に借りたお金を分割するだけでなく、金利によっても変わります。

 

返済期間を短くすると、支払う利息の総額は抑えられますが、毎月の返済額は大きくなります。

逆に、毎月の返済額を抑えるために返済期間を長くすると、その分だけ支払利息の総額が増え、返済総額は大きくなります。

 

このように、返済期間と金利は切り離さずに考えることが大切です。

創業融資の金利そのものの見方や返済計画との関係については【創業融資の金利とは?低金利ならOK?金利に惑わされない考え方】で詳しく解説しています。

 

そのため返済期間は、単に「何年で返すか」を決めるだけではなく、創業後の毎月返済額や資金繰りにも関わる重要な返済条件です。

返済期間が短い場合

返済期間を短くすると、借入金を早く減らすことができます。

創業直後はまだ売上が安定していないことも多く、計画に無い支払いが発生する可能性もあります。そのため、月々の返済額が大きすぎると、事業を続けるために必要な手元資金を圧迫する可能性があります。

 

単に、早く返済するために返済期間を短くすればいいというものではないということです。

返済期間が長い場合

返済期間を長くすると、返済回数が増えるため、月々の返済額を抑えやすくなり、後述する資金繰りに余力が出ます。

そのため、手元資金を残しやすくなるメリットがあります

  • 短期返済|毎月返済額は大きくなりやすい
  • 長期返済|毎月返済額は抑えやすい

という違いがあります。

どちらが正解ということではなく、創業後の事業運営に無理が生じない返済期間を考えることが大切です。

500万円を借りた場合の単純比較

ここでは利息を考えずに単純に元金だけを割ってみます。

返済期間 返済回数 元金/月
5年 60回 約8.33万円
7年 84回 約5.95万円
10年 120回 約4.17万円

 

元金だけで考えてもこれだけ大きく変わります。

創業時は月額2万円~3万円でも資金繰り難易度が変動します。返済期間の設定がいかに大切かということです。

据え置き期間とは|創業直後の返済負担を考える

据え置き期間とは|創業直後の返済負担を考える

創業融資では、返済期間とあわせて据え置きも確認しておきたいポイントです。

据え置き期間は元金返済を始めるまでの猶予期間

据え置き期間とは、一般的に融資実行後の一定期間について、元金の返済を猶予する期間です。

たとえば創業直後の6か月間を据え置き期間とし、7か月目から元金返済+利息の支払いを開始するといった形があります。

 

よくある勘違いですが、

「据え置き期間=何も支払わなくてよい期間」ではありません。

一般的には、据え置き期間中も利息の支払いは発生します。

 

具体的な扱いは利用する融資制度や金融機関、契約条件によって異なるため、実際の返済条件を確認する必要があります。

なぜ創業時に据え置き期間が重要なのか

創業時は、開業した日からすぐに売上・入金が安定するとは限りません。

たとえば、4月に開業した場合の一例は以下の通りです。

  • 4月|開業・広告開始・仕入・家賃等の支払い
  • 5月|契約・受注
  • 6月|サービス提供開始・売上増加
  • 7月|売掛金が実際に入金

という流れになる事業もあります。

 

このように売掛がある場合、事業としては売上が発生していても、実際のお金が入ってくるまでには時間差があります。

そこへ元金返済まで重なると、創業直後の手元資金が急速に減ることがあります。

 

据え置き期間は、こうした事業の立ち上がりと返済開始時期のズレを調整する手段の一つとして考えることができます。

据え置き期間は長ければよいわけではない

「利息の支払いだけで済むなら据え置き期間は長いほうが良いですね」

それがそうでもありません。創業直後の返済負担だけを見れば、据え置き期間は長い方が楽に見えます。

しかし、返済期間全体の中に据え置き期間が含まれる条件では、据え置き期間を長くすると、その後に元金を返す回数が少なくなります。

たとえば返済期間5年の場合、

据え置き期間 元金返済回数
なし 60回
3か月 57回
7か月 53回

 

同じ借入金額を少ない回数で返済することになれば、据え置き期間終了後の毎月返済額は大きくなりやすくなります。

つまり、据え置き期間を考えるときは、

「据え置き期間中は資金に余力を残しやすい」他にも、「据え置き終了後の毎月の返済額」

まで考える必要があります。

据え置き期間が長いほうが良いという単純な話ではないため、じっくり検討する必要がある点に注意しましょう。

SIMULATION
創業融資の返済シミュレーション

創業融資の返済額は、借入額だけでなく、金利・返済期間・据え置き期間によって変わります。

下記の返済シミュレーションでは、借入額・年利・返済期間・据え置き期間を自由入力できます。返済の目安としてご利用いただけます。

返済条件を入力してください




– 返済シミュレーションの計算について –

日本政策金融公庫・信用保証協会を含む各種制度融資、金融機関における実際の返済条件・返済方式・利息計算・端数処理等は、創業融資申請先によって異なります。

本シミュレーションは返済計画を考えるための概算・参考値としてご利用ください。

返済シミュレーションだけでは、返済できるかどうかは判断できません。

毎月返済額がわかっても、その月に家賃・人件費・仕入・広告費などの支払いを行った後、実際に返済できる資金が残っているとは限りません。日本政策金融公庫・信用保証協会付き融資、各種制度融資、各金融機関によって、実際の返済条件は全般的に変動します。融資申請先に合わせて対応を進めましょう。

返済計画について相談する >>

返済計画では資金繰りまで確認する

返済計画では資金繰りまで確認する

返済シミュレーションで毎月返済額がわかっても、その金額を実際に毎月支払えるかどうかまではわかりません。

毎月返済額だけで返済できるかは判断できない

仮に返済シミュレーションで毎月返済額 8万円と表示されたとしましょう。

「8万円なら払えそう」と感じるかもしれません。

しかし、その月には融資返済以外にも、

  • 家賃
  • 人件費
  • 仕入代金
  • 広告宣伝費
  • 外注費
  • 水道光熱費
  • 税金などの支払い

など、様々な支払いが考えられます。

そのため返済額は単独で見るのではなく、その月に入ってくる現金・預金と、出ていく現金・預金に組み込んで確認する必要があります。

売上が発生する時期と入金される時期は同じとは限らない

ここは創業直後の資金繰りを考えるうえで大切なポイントです。

たとえば5月に100万円を売り上げたとしても、実際の入金が6月末であれば、5月中の支払いにその100万円を使うことはできません。

売上発生 ≠ 現金入金

上記のようなケースに陥ることがあります。

 

このように、売上が計上される時期と、実際に現金が入ってくる時期にはズレが生じることがあります。

創業直後は、家賃・仕入・人件費・広告費などの支払いが先に発生し、それぞれ支払期日も異なります。

一方で、売上の入金時期も、現金売上であればその場で入金される一方、売掛金であれば翌月以降、健康保険売上などでは2か月程度かかるケースもあります。

 

そのため返済計画では、売上額だけを見るのではなく、いつ入金され、いつ支払いが発生し、その時点で手元資金がいくら残っているのかまで把握しておかなければなりません

資金繰り表で毎月のお金の残り方を見る

資金繰り表とは、一定期間の入金と支払いを月ごとに整理し、手元資金がどのように増減するかを確認する表です。

簡単な例を見てみましょう。

月初残高 入金 事業支出 融資返済 月末残高
4月 500万円 30万円 120万円 0円 410万円
5月 410万円 80万円 120万円 0円 370万円
6月 370万円 130万円 130万円 0円 370万円
7月 370万円 170万円 140万円 8万円 392万円

※ 上記数字は資金繰りの考え方を説明するための例です。

このように並べてみると、毎月返済額だけを見ていたときにはわからなかった、返済後に実際いくら手元資金が残るのかが見えてきます。

据え置き期間終了後まで資金繰りを見る

資金繰り表を作る場合、据え置き期間中だけを見て判断しないことも大切です。

据え置き期間中は利息の支払いだけで済んでいたとしても、据え置き期間終了後には元金返済が加わります。

そのため、

  • 据え置き期間中に資金がどの程度残るか
  • 元金含む返済開始後の毎月返済額はいくらか
  • 返済開始後も月末残高(マイナスにならない)を維持できるか
  • 売上が計画を下回った場合でも対応できるか

まで確認できるようにしましょう。

行政書士e-LOOP法務事務所の創業融資申請相談・サポート

当事務所の創業融資申請のフルサポートプランでは、入金・出金の項目ごとに細かく分けて1~2年の資金繰り表の作成支援に対応しております。日本政策金融公庫・信用保証協会付き融資、各種制度融資、各種金融機関における創業融資申請において、この詳細予定資金繰り表があると好印象です。

創業融資相談・申請サポートページを確認する >>

創業融資の返済計画で確認したいポイント

創業融資の返済計画で確認したいポイント

返済期間・据え置き期間を決めるときに確認しておきたいポイントを整理します。

  • 真っ先に確認!返済財源の確保は問題ないか
    返済原資となるキャッシュフローの詳細は創業融資における返済財源の計算式・考え方ページにて確認しておきましょう。
  • 返済期間・返済額のバランスはとれているか
    返済期間を短くすると毎月返済額が大きくなります。早期返済だけを優先して、創業後の手元資金を圧迫しないか確認します。
  • 据え置き期間を考慮した返済計画か
    返済期間全体に据え置き期間が含まれる場合、据え置き期間が長くなるほど元金返済回数は少なくなります。
  • 支払い額・支払い期日を含めて確認したか
    融資返済だけでなく、家賃・仕入・人件費・広告費などを含めた資金繰りで確認します。
  • 入金・出金-現金の動きを把握できているか
    売上発生と入金には時間差が生じることがあります。返済日に使える現金があるかという視点が必要で、可視化したものが詳細予定資金繰り表です。

融資実行・開業はスタート地点です――

「開業」~「完済」まで考え、その先もずっと事業継続できるよう進めていきましょう。

FAQよくある質問

創業融資の返済期間・据え置き期間・返済計画について、よくある疑問をまとめています。

創業融資の返済期間は長い方がよいですか?
一概に良いとは言えません。返済期間を長くすると毎月返済額を抑えやすくなりますが、一般的には総支払利息も増えやすくなります。反対に短くすると借入残高は早く減りますが、毎月返済額が大きくなります。返済財源と創業後の資金繰りを踏まえて無理のない返済計画を考える必要があります。
据え置き期間中は返済しなくてもよいのですか?
据え置き期間は一般的に元金返済を猶予する期間ですが、利息の支払いは発生します。「据え置き期間=支払いが完全にゼロになる期間」ではありません。実際の条件は金融機関や融資制度によって異なりますので、契約内容を確認してください。
据え置き期間は長くした方が創業後の資金繰りは楽になりますか?
据え置き期間中は元金返済が猶予されるため、その間の資金繰りには余力が生まれます。返済期間全体に据え置き期間が含まれる場合、据え置き期間が長いほど、その後の元金返済回数が減るため、据え置き終了後の毎月返済額が大きくなる点に注意が必要です。
返済シミュレーションの金額どおりに返済することになりますか?
いいえ。本ページの返済シミュレーションは、入力された借入額・年利・返済期間・据え置き期間をもとにした概算です。創業支援融資申請を実際に行う金融機関では、返済方式・利息計算・端数処理などが異なる場合があります。
返済計画を立てるとき、資金繰り表も作った方がよいですか?
強くお勧めいたします。詳細予定資金繰り表を申請時に提出すると、創業融資申請先から非常に好印象です。適当な数字ではなく、根拠をもって作成しましょう。また、依頼者様の資金繰り管理にも役立ち、資金ショート予防にも流用できます。

まとめ|返済期間・据え置き期間・資金繰りを一つの計画で考える

まとめ|返済期間・据え置き期間・資金繰りを一つの計画で考える

以下、創業融資の返済計画のまとめです。

– この記事のまとめ –

  • 返済期間によって毎月返済額は大きく変わる
  • 返済期間は短ければよい・長ければよいという単純なものではない
  • 据え置き期間中は一般的に元金返済が猶予される
  • 据え置き期間が長いほど、据え置き終了後の毎月返済額が大きくなることがある
  • 返済シミュレーションで毎月返済額の目安を確認する
  • 毎月返済額だけでなく、実際の入金・支払いを予定資金繰り表で確認する
  • 据え置き期間終了後まで含めて返済計画を考える

返済計画は、開業直後からの事業運営につながる大切なものになります――

 

創業融資の返済計画・資金繰り表作成のご相談にも対応します

行政書士e-LOOP法務事務所では、創業融資フルサポートの中で、創業計画書・事業計画書の作成だけでなく、予定キャッシュフロー表・予定資金繰り表の作成サポートも行っております。

 

支援内容・料金・進め方については、戦略型創業支援コンサルティング-創業融資相談・申請サポートをご確認ください。

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