創業融資審査に通過可能?経験不足-経験年数・内容・資格との関係|創業融資で否決になる理由-経験とは

創業融資審査に通過可能?経験不足-経験年数・内容・資格との関係

創業融資申請における経験の影響

「この業界で何年くらい経験があればいい?」

「資格を持っていれば経験不足を補える?」

「異業種からの開業でも創業融資を申し込める?」

 

創業融資申請をする際に、否決につながりやすい注意点のひとつが創業者の経験や資格です。

「この業界で10年働いているから大丈夫」「経験が短いから難しい」と、経験年数だけが気になる方も多いでしょう。

 

これまで何を経験してきたのか、これから始める事業とのつながりは――
否決とならないために、年数の他にも確認しておくべきポイントがあります。

 

この記事では、経験年数の影響、資格、職歴と事業との関連性を中心に、経験不足を補うための方法など、創業融資で確認しておきたいポイントを解説します。

※ このページは「創業融資で否決につながる主な理由」のうち「経験・資格が不足している」にあたる個別解説ページです。

創業融資全体の流れ・申込み前のご相談については、戦略型創業支援コンサルティング-創業融資相談・申請サポートページをご覧ください。

  1. 経験・資格が確認される理由
  2. 業務・雇用形態の経験年数への影響
  3. 未経験でも資格があれば審査通過は可能か
  4. 異業種から開業する場合
  5. 経験不足を補うためのフランチャイズ(FC)活用
  6. 経験・資格のよくある質問
  7. 併せて確認-関連解説|創業融資で否決につながる主な理由
  8. まとめ|経験年数だけで判断しない

 

経験が確認される理由

経験が確認される理由

なぜ経験が確認されるのか

「創業」ですから、売上などの事業実績が存在しないケースが圧倒的に多いです。

そのため、これから創業融資資金を借りる人が、「開始する事業の業種」を、「継続」し、「借りたお金を利益から返済できるか」の材料のひとつとして、創業融資に申し込む人がどんな経験をしてきたのか確認されることとなります。

年数だけでは経験の確認が難しい

たとえば、「同じ業界で10年間働いていた」という経歴があったとしても、勤務していたという事実だけでは、その10年間で何を経験してきたのかまでは分かりません。

アルバイトで10年経験があります。

バイトリーダーとして現場を回したり、他のアルバイトのシフト作成をしていた経験があります

 

この内容だけでは、経験や資格に乏しいため、創業計画作成時は根拠をもって丁寧な作成を心掛ける必要があります。

業務・雇用形態の経験年数への影響

業務・雇用形態の経験年数への影響

経験年数は、創業者がこれまでどのくらいの期間、業界や業務に携わってきたのかを考えるうえで金融機関にとって大切な材料です。

しかし、「○年以上なら審査に通過する」「○年未満なら難しい」というように、「年数」という数字だけでは、一律の基準として考えることはできません。

業界経験年数と業務ごとの経験年数は異なる

当事務所代表が自動車業界経験者ですので、車屋さんを例に挙げます。10年間の内訳には、以下のような例があります。

  • 自動車整備士として現場で10年間勤務
  • 自動車整備士として現場で8年間勤務
    後に昇格し、主任として2年間勤務
  • 自動車整備士として現場で1年間勤務
    後に昇格し、主任として9年間勤務
  • 自動車整備士として現場で3年間勤務
    整備主任として選任、3年間勤務
    自動車検査員に選任、4年間勤務
  • 自動車整備士として現場で2年間勤務
    後にフロントに職種を変更して8年間勤務
  • 自動車整備士資格を活かして5年間出版社勤務
    その後、自動車販売の営業職として5年間勤務

このように、「職種」「役職」「資格」など、「経験年数」と言っても中身は様々です。

「自動車業界で10年」と創業計画書に記載するだけでなく、経験年数の内訳を細かく分けて「金融機関にわかりやすい」ように説明する必要があります。

雇用形態や勤務実態によっても経験期間の捉え方は異なる

また、同じ10年間でも「雇用形態」「勤務期間」「勤務状況」が異なる場合があります。

  • 正社員として10年間勤務してきた
  • アルバイト・パートとして10年間勤務してきた
  • アルバイトとして週5日勤務で10年間働いてきた
  • 週2日勤務で10年間働いてきた
  • 転職が複数回あり、通算で10年間の経験がある

「雇用形態」「勤務状況」などによっても「経験年数」は変化します。

代表の創業経験

以下、私が創業した2011年の創業融資実体験です。

< 当事務所代表の経験年数事例 >

私が銀行経由で信用保証協会を利用、創業融資となった経験年数事例です。

自動車整備士経験 約10年
(正社員)
↓
転職を複数回しており、上記は通算期間
↓
中古車販売買取店として創業
↓
創業後に創業融資申請、実行

融資申請が200万円と少額でしたが、長年の経験とは別の業種で創業し、融資実行につなげることができています。

 

このように、経験年数は創業融資を考えるうえで重要な材料のひとつです。

そのうえで、この10年の自動車整備士期間を「細かく分解」して、創業計画書にて丁寧に策定しています。

 

経験年数の中に「工場長」「店長」などの「マネジメント能力が必要な業務」の相当な経験年数があると、創業計画書の計算部分を整えることで、審査通過にプラスポイントとなります。

未経験でも資格があれば審査通過は可能か

未経験でも資格があれば審査通過は可能か

「資格を取得したので独立開業したい」

「資格があれば実務経験がなくても大丈夫?」

「難関資格なら創業融資で有利になる?」

資格を取得したことをきっかけに、独立開業を考える方もいるでしょう。一つずつ紐解いていきます。

有資格と経験不足

  • 資格を取得したばかりで実務経験がない
  • 資格取得後、関連する業務に従事しなかった
  • 資格に関連する業務の一部経験あり
  • 資格取得・長い経験年数だが、実務から離れていた期間も長い

このように色んなケースが考えられます。

 

資格を取得しても、実際に顧客へ商品・サービスを提供してきた「業務経験」が無ければ、「事業継続は厳しい」という判断になることが多いでしょう。

 

とはいえ、資格のみで審査に有利なケースがあるのも事実です――

 

難関国家資格なら経験不足を補える?

国家資格や取得難易度の高い資格が、経験不足を補えるケースがあります。

 

たとえば、 当事務所代表が保有する行政書士のほか、税理士や弁護士などがこれにあたります。

例えば、行政書士経験ゼロの元銀行員は、金融機関側から「お金を借りませんか?」と聞かれることもあるくらいです。

資格要件

創業融資申請にあたり、「資格の有無」が開業にかかわるか、「資格が無いと事業を開始することができないのか」など、申請前に調べる必要があります。

資格要件について何も調べずに申請すると、「事業のことを、あまり分かってないのかも」との心証を与え、否決要因を増やすことになりかねません。

異業種経験から開業する場合

異業種経験から開業する場合

これまで働いてきた業界とは異なる分野で開業するケースもあります。

異業種とまでは言えないかもしれませんが、職種そのものは別での開業を経験をしています。

< 当事務所代表の別職種開業 >

自動車整備士経験 約10年
↓
板金塗装経験少々
↓
営業経験ゼロのまま、中古車販売買取店を開業

「異業種からの開業だから創業融資は難しいのでは?」と考える方もいるかもしれません。

しかし、上記代表の経験から、「異業種からの開業は、創業融資の可否が決まるものではない」ということがお分かりいただけるかと思います。

 

重要なのは、異業種での経験を事業にどのように活かせるのかを、根拠を示しながら論理的に結び付けて、金融機関に説明できるかどうかです。

異業種からの創業について相談する >>

経験不足を補うためのフランチャイズ(FC)活用

経験不足を補うためのフランチャイズ(FC)活用

経験不足又はゼロでも創業融資申請できるケースがあります。フランチャイズ(FC)を活用して開業するケースです。

メリット

フランチャイズ加盟のメリットとして、本部から研修・事業運営のノウハウ・商品やサービスの提供など一定の支援を受けられます。

 

そのため、フランチャイズ本部を含めてどのような事業体制になっているのかという、本人の経験以外の部分も確認します。

デメリット

ちなみにですが――

「経験不足ならフランチャイズへ加盟すれば大丈夫」という意味ではありません。

 

フランチャイズは未経験者でも事業を開始できる有効な手段の一つですが、デメリットとして、莫大な資金が必要になることと、FCごとに発生する加盟後のロイヤリティーが重くのしかかってきます。

 

そのため、自己資金が多めに必要になる可能性が高いと考えることが自然です。自己資金については自己資金無しでも審査に通過するか?の解説ページをご参照くださいませ。

 

したがって、フランチャイズ加盟時は、自己資金を多めに用意することと、広い視野で創業計画・開業後の資金繰りやキャッシュフローを広範囲にわたって作成する必要があります。

 

フランチャイズを使えば経験不足を補えるのか、どのような説明をすればよいのかについても、個別の事業内容によって異なるため、加盟したいFCの説明会などに積極的に参加して情報を集めたうえで当事務所へご相談くださいませ。

FCと創業融資について相談する >>

FAQ経験・資格のよくある質問

創業融資における経験・資格について、よくある疑問をまとめています。

創業融資では何年以上の経験が必要ですか?
経験「年数」だけで一律に判断できるものではありません。その期間にどのような雇用形態で、どんな業務・役職を経験したか、その経験が今回の創業予定事業にどのようにつながるのかを確認し、創業融資申請する前に丁寧に思い出し・整理することが大切です。
経験不足でも創業融資の審査に通過できますか?
可能なケースもあります。「経験1か月です、創業したいからお金を貸してほしい」は、厳しいことは明らかですが、経験が短いという事実だけで創業融資の可否が決まるわけではありません。
資格を持っていれば経験不足を補えますか?
自己資金を多く保有している場合や公務員や銀行員などの経験がある人で、「保有資格で」行政書士や税理士・弁護士などの資格そのものに高い信頼性がある事業を開始する場合を除き、原則として創業融資申請は厳しくなります。フランチャイズ加盟、その他根拠をもって論理的に説明ができれば未経験又は経験不足でも創業融資申請を通過できる可能性はゼロではありません。
異業種からの開業でも創業融資を申し込めますか?
当事務所代表が異業種に近い形での開業及び創業融資審査を通過した経験があります。これまでの経験を今回の事業に活かせる部分と、経験不足を補える部分の説明の両方を揃え、創業計画書の丁寧な作成のみならず、融資申請先の担当者との面談で丁寧に説明できるようにしておきましょう。
同じ業界で長く働いていれば問題ありませんか?
長い業界経験は大切です。ただ、問題が無いとは言えません。例えば、アルバイトとして10年間ファーストフード店で働いていました。バイトリーダーなどの 経験がないというケースでは、創業融資審査は非常に厳しいと言わざるを得ません。逆に、当事務所代表者の友人は、中華料理店でアルバイトとしてホール・厨房を3年経験して独立。融資審査に通過しています。

まとめ|業務経験不足・経験年数不足で否決にならないために

まとめ|業務経験不足・経験年数不足で否決にならないために
以下、創業融資における経験・資格についてのまとめです。

– この記事のまとめ –

  • 経験年数も分解して、精査・整理する必要がある
  • 経験と開業する事業を根拠をもって論理的につなげる
  • 異業種からの開業で一律に創業融資が否決となるわけではない
  • フランチャイズ加盟は経験不足を補う方法の一つ
  • 経験を創業計画へと落とし込めるように構築する

 

経験不足・異業種からの開業も含め、創業融資申請前にご相談ください

「自分の経験年数で問題ないのか」

「経験内容をどのように伝えるか」

「事業との関連性をうまく文章化できない」

 

経験の説明は非常に難しく、否決の原因になりやすい部分の一つです。

行政書士e-LOOP法務事務所では、創業融資の申込み前に個別状況を確認し、創業計画・資金計画を含めて進めていくことができます。

 

支援内容・料金・進め方については、戦略型創業支援コンサルティング-創業融資相談・申請サポートをご確認ください。

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